エモ考

えーと、最近思い出したようにエモ系(正直このジャンル表記ってあまり好きくないんだけど、まぁ便利だから)の音源を聞いているマキノです。ちょこちょこと聴いていて、ふと思ったことなどを書いてみます。
エモ系バンドの出自ってのは、USハードコアだったりしたわけです。激しいリフワークに疾走するドラムサウンド、そして絶叫するヴォーカルスタイル。この音楽スタイルがエモーショナルな部分に特化していったものがエモなんでしょう。イアンマッケイがMinorThreatからFugaziへとバンドも音楽も変化させたように、荒々しさが際立っていたハードコアと言うジャンルは、エモとして変化を遂げていったのです。
ここでおれがふと思い出したのは、UKロックバンドのUSへのアプローチでした。ブリットポップの立役者として名高い(?)Blurが、『Blur』というアルバムでUSインディーへのアプローチを見せる一方、当時Blurのライバルと目されていたoasisはあくまでUKロックのスタイルへのこだわりを見せていました。実際このスタンスの差がバンドの今後の明暗を分けたような気がしましたが。
まぁ何が言いたいかというと、UKのバンドがUSインディーに近づきを見せたように、USハードコアがUKロックに近づきを見せたんじゃないかなぁ、ということなんですけどね。実際いくつかのエモバンドはUKロック的なヘナヘナした(いや、それがいいんですけどね)ヴォーカルスタイルだったりして。特にそれを強く感じたのは、The Get Up Kidsの『On a Wire』というアルバムに収録されている『All That I Know』という曲を聴いた時なんですけどね。なんちゅうか、Blurの『The Great Escape』というアルバムの持つ雰囲気にかなり近いんですよ。はい、そこから導き出したかなり自分勝手な仮説でありますよ。
普通にルーツ回帰なのかな、とも思いますけどね、実のところは。ルーツといっても、ブルーズまで逆行することはなく、フォーキーなサウンドに落ち着いたりするんですけど。後はSSW的な素養を持っている人がバンドとは別にユニット始めてみたりとか。うーん、書きながら考えるとまとまらないな。学生の時の論文もそんなんだったぞ。成長しない。
このままだとなんなので、もう一つ例を。Jimmy Eat Worldなんかは結構UKっぽいんじゃないかな。何を以ってUKっぽいと言うかは難しいところなんだけど…。うーん、実際に聴いてみて欲しいですね!いつもこんなオチだ。