仮面ライダー響鬼「輝く少年」

いきなり明日夢くんが山で足を滑らすところからスタート、ヒビキさんが垂らしたロープに捕まって、なんとか事なきを得るが、明日夢くんは携帯を落としてしまう。
一方で、威吹鬼轟鬼も武者童子とのバトルで苦戦中。とりあえず協力して一体は倒したものの、もう一体はツチグモとともに逃げてしまった。
イブキが「たちばな」に報告。みどりさんの見解では、ツチグモは装甲強化系の新種なのではないかとのこと。
突然の大雨に、テントに戻ってきた明日夢くんとヒビキさん。先ほどの負傷を手当てしながら、ヒビキさんのバチづくりを眺める明日夢くん。あぁ、メンドクサイ。ここからテキスト起こしします。その方がわかりやすい。
明日夢「ヒビキさん」
ヒビキ「ん?」
明日夢「さっきはスイマセンでした」
ヒビキ「さっきって?」
明日夢「あの、滑って落っこちちゃって」
ヒビキ「助かったんだから気にするなよ」
明日夢「はい…。でも、それで帰りが遅くなって、雨も降っちゃって、夕飯の仕度もできなくなっちゃったのかな、って」
ヒビキ「少年さぁ、そんな風に考えてたらキリ無いだろ。じゃあ何か?この雨を降らせたのは、少年か?…違うだろ?この雨だってすぐ止むって、さっき言ったじゃないか。晴れの日もあればさ、雨の日だってあるよ。少年はさ、携帯をなくしたよな。おれは帽子をなくした。でもさ、生きてくってことはさ、失くすことばっかりじゃないぜ」
これが前フリ。お次は夕飯の仕度をしながらのヒビキさんの語り。
ヒビキ「少年さぁ、その顔のアザ、自分ばっかり、って感じ?少年はさぁ、なんにも悪いことしたわけじゃないから、今すごく辛いと思うんだ。でもね、すごく辛くても、それが現実なんだ。正しく生きてても傷つけられたり、踏みにじられたりする。けどね、少年の人生は少年のもんなんだよ、もし今すごく辛いと思うなら、これからは辛くならないようにすればいい」
明日夢「鍛える、ってことですか」
ヒビキ「まぁ生きてりゃさ、何度も転んで、その度に傷をつくったり、アザをつくったりすると思うんだよね。でもそんな時、心だけは強く鍛えておかないと、自分に負けちゃうじゃないか。自分が信じたことを信じて生きていって欲しいなぁ、と思うんだ」
このくだりで響鬼平成ライダーの中でも最高といえる作品であることを確信しましたよ。言いすぎかな。ってか、クウガ、アギトを見てないから、それらと比べることはできないんだけどね。とりあえず、龍騎、555、ブレイドとくらべても、テーマ的には最高といえるんじゃないかと。龍騎はね、一応主人公が戦いを望まないキャラというカタチで描かれていて、それがテーマとしても語られていた感じだったので、傑作だったと思います。
555は、物語というよりも登場キャラの魅力が強かった感じかな。テーマは原点回帰だったし。
ブレイドは…。何もかもぼやけてたかなぁ。
で、今回の響鬼。これこそ、少年のためのヒーローものですよ。現実的に、ヒーローと呼べる大人を描くことに成功してると思います。特にこの作品の場合、ヒビキさんと絡むのが明日夢くんで、彼の家庭は母子家庭という環境もあるので、頼りになる大人の男性というのが身近にいない感じなんですよね。それもあって、ヒビキさんが真に頼れる大人像として描き出される。
明日夢くんの様子をみて、声をかけるべきときには声をかけ、余計な口出しはしない。いいなあ。ツチグモを撃破して明日夢くんのところに歩み寄ってくる響鬼の姿をみて、ちょっと涙が出てきました。素晴らしいです。
来週からまた新展開。どうなることやら。